展覧会情報
軌(わだち)をたどる――5人の画家たちの「あれから」

当館の収蔵品の多くを占めるのは、公募展「清須市はるひ絵画トリエンナーレ」に関係する作品です。新進作家の発掘と顕彰を目的として1999年の開館当初から継続する本公募展は、作家たちの制作活動にささやかながら寄与できるよう、また同時代に生まれたばかりの原石のような美術作品を守り伝えていくために、審査による表彰と受賞者の個展、受賞作品の収集をおこなってきました。

コンクールや賞レースは作家たちにとって一種の挑戦の場です。キャリア形成の基盤となったり、これまで築いてきた表現活動をまとめ上げる機会になったりと、画歴のターニングポイントとして位置付けられることも少なくありません。本展は、本公募展をきっかけに収集した作品を基点として、5名の作家たちの展開をご紹介するものです。それぞれが紡いできた複雑で膨大な創作活動のごく一部にすぎませんが、約10~20年という時間のなかにおける変化/不変性と多様性から、人の生み出す表現の可能性をみることもできるでしょう。

▶ 展覧会チラシ

▶ 作品リスト

会期

2022年4月29日(金・祝)~6月12日(日)

開館時間

10:00〜19:00(入館は18:30まで)

休館日

月曜日

観覧料

一般 500円 中学生以下無料

  • 20名以上の団体は1人450円
  • 各種障がい者手帳等提示者及び付添人1名は無料
  • 清須市立図書館貸出利用カード提示者450円
主催

清須市はるひ美術館

出品作家

上田 暁子(うえだ あきこ)
1983年京都府生まれ。2006年武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。2020年ブリュッセル王立芸術大学絵画コース修士課程修了。2009年第6回はるひ絵画トリエンナーレ大賞。現在ブリュッセル(ベルギー)にて活動。

《世界は大きな花束でもある》2008年

《世界は大きな花束でもある》2008年

《DÉJÀ-MAIS-VU ( A Walk of Broken Theater )》2020年

《DÉJÀ-MAIS-VU ( A Walk of Broken Theater )》2020年

久米 亮子(くめ りょうこ)
1999年第1回夢広場はるひ絵画展奨励賞。名古屋画廊(愛知)、ギャルリー東京ユマニテ(東京)、ギャラリー山口(東京)、ガレリアフィナルテ(愛知)、ハートフィールドギャラリー(愛知)などにて個展開催。ハートリー絵画教室主宰。

《polka》1999年

《polka》1999年

《flower》2011年

《flower》2011年

鈴木 雅明(すずき まさあき)
1981年愛知県生まれ。2004年名古屋造形芸術大学洋画コース卒業。2008年愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了。2005年第4回夢広場はるひ絵画ビエンナーレ大賞。ガレリアフィナルテ(愛知)、ギャラリーセラー(愛知)などにて個展開催。

《街灯》2005年

《街灯》2005年

《机上の光 3》2020年

《机上の光 3》2020年

山田 純嗣(やまだ じゅんじ)
1974年長野県生まれ。2000年愛知県立芸術大学大学院美術研究科研修生油画専攻修了。2003年第3回夢広場はるひ絵画ビエンナーレ奨励賞。AIN SOPH DISPATCH(愛知)、不忍画廊(東京)、日本橋髙島屋美術画廊X(東京)などにて個展開催。

《(03-1)ROAD》2003年

《(03-1)ROAD》2003年

《(18-2) 諸国瀧廻り 木曽路ノ奥阿弥陀ヶ瀧》2018年

《(18-2) 諸国瀧廻り 木曽路ノ奥阿弥陀ヶ瀧》2018年

吉本 作次(よしもと さくじ)
1959年岐阜県生まれ。1984年名古屋芸術大学美術学部絵画科卒業。1999年第1回夢広場はるひ絵画展優秀賞。2020年令和元年度愛知県芸術文化選奨 (文化賞 / 絵画) 受賞。名古屋芸術大学美術学部洋画領域教授。

《春終日》1999年

《春終日》1999年

《風景画の道行き》2020年

《風景画の道行き》2020年

Courtesy of Kenji Taki Gallery
(C) Sakuji Yoshimoto